2006/08/18

本:『金子流 ITエンジニアのための勉強の法則』

『金子流 ITエンジニアのための勉強の法則』
著者:金子則彦
出版社:技術評論社
出版年月:平成18年2月

少し前の自分のブログを見ていると、TACで情報処理試験の勉強を始めたときの書き込みがある。あれから一ヶ月。TACの進捗度は20%だ。本当なら80%くらい行っていてもいいはずなのに。。
やる気を継続するっていうのは、本当に難しい。
そんなとき、この本を読んで、非常に面白いと感じた。

この本、「ITエンジニアのための・・・」と書いてあるけれど、職種を問わない内容だった。
「やらなきゃなー、でもやる気しないなー」という気持ちのままずるずると時間をすごしてしまうときにどうすればいいか、についてのアドバイスが、丁寧かつ物静かに語られている。
ほとんどは「心構え」に関するアドバイスなのだが、その「心構え」を持つための手段については、まさにあの手この手、著者が試してみて効果のあった方法がたくさん示されている。
読者はその中から自分に向いていると思った方法があれば、それをやってみればいいし、もし自分には向いてないと思う方法ばかりだったとしても、「心構えの持ち方、やる気へのなり方」という、人があまり教えてくれないことについて、非常に親身に書かれているので、得るものは必ずあると思う。

私が特に印象に残った「やる気へのなり方」は、自分の中に「識者(顕在意識)」と「自己(潜在意識)」という役割を持った仮想の人格(人格のようなもの)を意識して、自分は識者となり、その二者間で会話(?)をしながら、自己がやる気になるのを待つという方法だった。
こう書くと、なんかすごく難しそうなのだが、識者と自己の会話を引用すると、こんな感じだ。

①やらねば:識者「そろそろ勉強やらないと」
        自己「何で?」
        識者「昇進試験まで、あと2ヶ月しかない」
        自己「そうだったね」
②やろう:  識者「勉強できる気分かな?」
        自己「うーん」
        識者「イヤじゃないなら、少しやろう」
        自己「そうだね」

「自己」の発言だけ追ってみると、なんてユルイ会話なんだろうと思ったが、人間ってそんなものだと強く思う。すぐにさぼって遊んでしまう「自己」を、「識者」である自分が、上手にあやして机の前に連れて行くのだ。
さっそくこの方法を試してみたのだが、私の場合は識者の忍耐力がたりず、あせって自己をたきつけようとする傾向があるらしく、なかなかうまくいかない。長期的な取り組みになりそうだ。

もうひとつ印象深かったのは、机の上の環境作りについてである。
勉強を始めてしばらくすると、だんだんとやる気が低下してきて、気持ちがぐらつき始めるので、そのときのために、「心の援軍」を用意するとよい、とある。
本では「心の援軍」として、家族やペットの写真とか、合格証書とか、好きなマスコットを机の上においておくことになっている。「1つではさびしいので、2,3個置いた方がいいでしょう」とある。
くじけそうになったら、これらの心の援軍を見て、パワーをもらうのだ。イラストには、いろいろな援軍を机の上において、「これで安心」とほほえむ女性の姿が描かれている。

さっそく私も「心の援軍」を!招集!

一匹だけだった・・・。(T_T)求む、援軍!

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